2004.10.10.
以前にも簡易株式シミュレーションゲームをご紹介しましたが、今回はさらに簡略化したものを考えてみました。
こういう方針を考えて、時折新聞の株式欄を眺めていたところ、おあつらえ向きの状況を見つけることができました。そこで作ったのが下のようなプリントです。
現代社会/政治経済株取引シミュレーションゲーム( )年( )組( )番( ) ※2004年9月6日の東証終値で、ビクターとキリンが同じ1000円でした。これを利用して、株価変動を体験するゲームをしてみます。 【ルール】
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最後の表は集計表です。生徒は回戦ごとに、買う・売る・何もしない のどれかを選んで○をし、売った場合はその時の株価を「受取金額」に、買った場合はその時の株価を「支払金額」に記入し(何もしない場合は空白のまま)、残金を計算して「差引残金」の欄に記入します。
今回使ったデータは、次の通りです。なかなか絶妙な変動の仕方になりました。
回戦 |
日付
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ビクター株価
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キリンの株価
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1
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9/6 | 1000 |
1000 |
||
2
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9/8 | 1039 |
△39 |
1004 |
△ 4 |
3
|
9/10 |
1043 |
△ 4 |
985 |
▼19 |
4
|
9/13 | 1073 |
△30 |
983 |
▼ 2 |
5
|
9/15 | 1055 |
▼18 |
971 |
▼12 |
6
|
9/17 | 1041 |
▼14 |
957 |
▼14 |
7
|
9/21 | 1022 |
▼19 |
962 |
△ 5 |
結果論でいうと、最初にビクターを買い(ー1000円)、最高値の4回戦で売り(+1073円)、5回戦は見送って6回戦で底値のキリンを買い(−957円)、最終7回戦でこれを売る(+962円)、というのが一番もうかる道だったことになります。
ー1000+1073−957+962=+78
そんなにうまく行くはずがないわけで、株の難しさも少しは分かってくれるのではないかと思います。
実施の仕方ですが、ホームルーム教師でもいいのですが、生徒が動き回るのと、かなり騒がしくなる可能性があるので、どこか広いめの特別教室(視聴覚教室など)に移動した方がやりやすいです。体育館でもいいでしょう。
私の学校の視聴覚教室の場合は移動できる黒板がちょうど2つあったので、教室前の左右に並べ、そこに2つの会社の名前を書いて、自分が株主になった方の会社の方に移って座らせました(株を持っていない者は真ん中に座る)。体育館なら壁に模造紙で貼るのもいいでしょう。
黒板に、順に株価を発表していきます。株価が上がったら上がったで、下がったら下がったらで、歓声が上がります。判断を間違えて損をしてしまう者とそれを笑う者、運の良かった者とそれをやっかむ声など、相当盛り上がりますよ。
なお、各クラス1位になった生徒には、賞品として、ダイエーの株主優待200円券をあげています(^^)
また、延長戦はまだ継続中です。が、ここのところの株価の推移を見ていると、どちらも1000円以上に復帰してくれそうにありません(^^;