世界史の授業と国旗13 東アジア・東南アジアの歴史と国旗
- この地域では、欧米の侵略前にはさまざまな国々が繁栄していた。
- 東アジアでは、超強国である中国を中心とする世界を形成していた。その中で、日本は第二次大戦の敗戦による占領期<1945〜1951>をのぞいて中国からも欧米からも独立を維持し、天皇制は変化しながらも存続している。
- 日本の国旗は、太陽をデザインしており、もとは内乱のさいに朝廷=天皇側であることを示す旗印だった。その後、海外で活動する船の旗印に使われ、江戸時代末から現在のデザインがほぼ決まった。
- 東南アジアは、インドと中国にはさまれつつ独自の世界を展開していた。例えば、カンボジアは古代遺跡アンコールワットがよく知られているが、14世紀ころに全盛期をむかえ、タイなど周辺諸国を占領したが、15世紀には弱体化して首都アンコールをタイに奪われた。カンボジア国旗は、中央にアンコールワットが描かれている。
- 19世紀半ば以降、欧米や日本の侵略が及び、抵抗・服属・独立の歴史が始まる。
- 東アジアでは、中国=清がアヘン戦争でイギリスに大敗<1840〜42>し、さらに日清戦争にも敗れ<1894〜95>、欧米や日本の半植民地状態になっていく。1912年には、三民(民族・民権・民生)主義を主張する孫文らの指導で中華民国が成立した。
- 中華民国の国旗は「青天白日旗」と呼ばれる。孫文が考案したもので、赤・青・白の三色は三民主義を表している。太陽の12本の光線は、午前午後の12時間 を示すとも、十二支とも言われている。現在では、台湾
- 朝鮮は日本が植民地支配<1910〜1945>した。韓国の国旗は、植民地化される前の1833年に考案されたが、日本領となってからは使用を禁止された。独立後、復活した。「太極旗」といい、東洋思想の易によって世界を表現している。
- 東南アジアには、まずポルトガル・スペイン、のちイギリス・フランス・オランダ・アメリカが侵略を進めた。 独立を維持したのはタイだけであった。
- 例えば、インドネシアの主要地域はオランダ領となった。現在のインドネシア国旗の「赤と白」は、13世紀のマジャパヒト王国の色で、この旗はオランダからの独立運動でも使われた。