地球儀ビーチボール
2001.2.24.増補


 地球儀は、形と面積の(地図と比べての)正確さという点からも、地球の球形のイメージのためにも、非常に大切な教材なのですが、重くて持ち運びがしにくいという難点があります。

 これを解決するのが「地球儀ビーチボール」です。このサイズ(1/4650万)のものは、パーティーグッズの一種として、現在では100円ショップでも売られています。
 なお、つい最近新製品?として、本物の地球儀的な取り付け台のついたものも100円ショップで売られていました....。
 いちばんよく使うのは大圏航路。例えば日本とサンフランシスコ、あるいは日本とイギリスを色テープでつないでみる、ということが簡単にできます。


 それから、このビーチボールは台湾製で、そのため中国の首都がNanking(南京)になっています。
 ペキンでないのは分かりますが、台北でもないところがすごいわけです。ここに「一つの中国」の主張がはっきりと表明されています。
 またここから、台湾政府が国民党軍によって作られたことを説明してあげることもできるでしょう。


 さて、地球儀ビーチボールにはもっと大きなものもあります。
 これは江坂の東急ハンズで偶然見つけたものです。あれきりどこでも見かけないし、何千円したかもう忘れてしまったのですが、非常にインパクトのある、私にとって切り札的な、教材です。
 しかもこの地球儀ビーチボールの縮尺は、2000万分の1です。

 偶然だと思いますが、この縮尺は、学校で一般に使われている世界地図の掛け図の赤道上の縮尺と同じなんです。
 ビーチボールの赤道を色テープ(リボンの両端にビニールテープをつけたもの)でぐるりと巻いたものを用意して(赤道だから赤い方が面白い)、それをおもむろに外して掛け図上にのばせば、同じ長さ(2m)なのが一目瞭然です。

赤道に近いオーストラリアではゆがみは小さいけれど..

赤道から遠いグリーンランドでは大きくゆがんいます。

 ここから図法の授業に入ります。掛け図はメルカトル図法なので、形はほぼ正確ですが面積は不正確。特に極に近づくほど大きく表示されています。
 そこで、赤道に近いオーストラリア「大陸」と、北極に近いグリーンランド「島」について、地球儀と掛け図でどのくらいの差が生じているのかを比較します。あらかじめ、それぞれの大きさに合わせた当て紙を用意して貼り付けてみました。


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