その他の教材(6)



 このページでは、興味や関心をひくためのウケ狙いや、説明があっても短時間のものを、一つ一つについて単独のページを作るほどではないものを、まとめてご紹介します。

ビリケン人形

 ビリケンというと、通天閣の5階に座っている像が有名です。なんでもかなえてくれる福の神で、お願いをするときには足の裏をなでます。
 1908年(明治41年)アメリカのフローレンス・プリッツという女性アーティストが、夢で見た神様の姿をモデルに制作したものと言われて」います。

 これがなぜ教材になるかというと、ご存じの方もおられるでしょうが、この顔(特に尖った頭)が、大正の総理大臣寺内正毅にそっくりだったので、彼は「ビリケン」というあだ名で呼ばれたからです。
 また、大正デモクラシーの風潮の中で、寺内は典型的な長州藩閥・陸軍出であったため当初から不人気であり、またシベリア出兵・米騒動と問題が続出するなど批判を受け、「非立憲(ビリケン)内閣」ともじられて呼ばれていました。そういう意味でも、話のタネとしては面白いです。

正面

後ろ。10円玉より少し大きい。

横顔

 ビリケンはいまでも人気キャラクタのようで、ネット上でも話題になっています。グッズもけっこう売られているようです。私が買ったのはキーホルダーです。記憶が定かでないのですが、確か数年前に横浜へ行ったときに、どこかで「オモチャ展」のようなものをしていて、土産として買いました。数百円だったと思います。


富本銭の文鎮

 こちらは、入手経路を完全に忘れてしまいました(^^; どなたかにいただいたお土産と思います。

 ご覧の通り、富本銭をかたどった文鎮です。大きさは下の写真のようにちょっと大きいです。もっとも、教室で生徒に見せるには大きい方がいいですが。

 富本銭は、和同開珎に先立つ「日本最古の貨幣」とされています。じつは1985年以降5枚ほど見つかってはいたのですが、用途や鋳造年代が確定できず、あまり注目されていませんでした。それが、1999年、飛鳥池遺跡から大量に出土し、しかも鋳型も見つかってここで鋳造されていたことがわかり、いっきにメジャーな存在となりました。『日本書紀』天武12年(683年)4月15日条に、「今より以後、かならず銅銭を用いよ。 銀銭を用いることなかれ」とあるのが、この富本銭であると推定されています。

裏が「飛鳥」なのはご愛敬




招致バッジ

 これはもう、いずれレアグッズになるのでは、という気もします。

 大阪市が2008年のオリンピック招致に力を入れまくっていた時に、さまざまなポスター・グッズ等々があふれ、あるいは配られていました。これはバッジですが、職場(大阪府立高校なので)関係で回ってきました。身につけたことはありません(^^;

 オリンピックについては、オリンピックイヤーには授業で扱う場合が多いです。もちろん批判的に(笑)。国家とスポーツの関係(ナチズム、孫基禎・円谷・古橋らの悲劇、冷戦とボイコットなど)、最近の五輪の商業主義的側面、選手強化費用のこと、などなど。その導入には使えるでしょう。



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