今回は、海外の紙幣を集めてみました。経済だけでなく、地理や現代社会における文化の教材としての紙幣、も考えてみました。
まず1ドル札は初代大統領ワシントン。5ドル札は、肖像が奴隷解放で知られた16代大統領リンカーンで、裏はリンカーン記念堂です。10ドル札は財務長官ハミルトンで、裏は財務省ビル。
ずらりと並べて、まずデザインや配色がほとんど同じである、というのがユニークです。大きさもほとんど同じですが、とても小さい。また、1ドルは百数十円ですから、1ドル札は100円玉なみの価値なんですよね、その辺も面白いです。
これは前から考えていることなのですが、円ドル相場の話をするときに、それに合わせてこの1ドル札と日本のコインを並べて視覚化すると分かりやすいかな、と思っています。
肖像はトルコ建国の父とされるアタチュルクです。注目は額面でして、250,000トルコリラですが、これで100円ほどにしかなりません。トルコのインフレのものすごさが分かります。紙幣の方でも「配慮」していて、見やすいように下3ケタの色を変えてあります。
人民共和国である中国は、特定の人物でない肖像を多く紙幣に使っています。上記の1円札に描かれているのは、少数民族のヤオ(瑤)族とトン族の女性です。
ウラはご存じ万里の長城。一番下には(下図が拡大)、左からモンゴル語、チベット語、ウィグル語、チュアン語と中国語のアルファベット表記で、「中国人民銀行」と金額が書かれています。中国が他民族国家であるということがよく分かります。
※参考文献