地券(その3)



【おまけ(続き)】まず、ここまで見てきた地券(1)の表と裏の写真です。
(1)表  (1)裏
 
 これを見ると、この土地は明治13年9月に米谷栄之助さんが(新堀善作さんから)買い受けたことが分かります。面積は11歩、地価は97銭8厘です。

 次に、一緒に購入したもう一つの地券(2)の写真です。

(2)表 (2)裏

 これを見ると、この土地は明治13年1月に米谷栄之助さんが(米谷栄吉さんから)家督相続を受けたことが分かります(ちょっと見にくいので右の拡大写真をどうぞ)。こちらは面積が1畝22歩、地価は3円55銭7厘です。(1)と比べると、面積で約5倍、地価で約3.6倍です。

 名前からしても、米谷栄之助さんは米谷栄吉さんの息子でしょう。栄之助さんは父から明治13年1月に家督を相続したわけですが、その8ヶ月後に、今度はより小規模な自作農だった新堀さんの土地を買い受けています。
 土地を売った新堀善作さんはどうなったのでしょう。この土地の小作になったか、それとも土地を現金化して出稼ぎに出たのか、想像は膨らんでいきます。

 この米谷家と新堀家について、私もこれから色々と調べてみようと思いますが、もし何かご存知の方がおられたら掲示板にお書きいただければ幸いです。


くげの社会科教材集にもどる